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p Kmart2004年05月03日(月) 
040503bedroom.jpg 210×280 12K朝から雨。"Kmart"(ディスカウントストア)でベッドシーツなどの日用雑貨を購入し、昨日に引き続き生活環境の整備。質はともかく大抵の生活用品が揃うアメリカ的な店舗。
イタリアは細分化された個人商店がほとんどで、店に入ると具体的に何が欲しいか伝えなければ買い物が出来ない。それに比べると商品を自由に物色出来るのは買い物がしやすい。サービスや商品の質か、商業の合理性かはどちらが良いか分からないが、今日の場合、"Kmart"の合理的な売り方が有効。傘もさせない程荷物を下げてメトロで帰宅。これでなんとか生活が出来る状態になった。

p 傾斜した床2004年05月02日(日) 
040502houston.jpg 210×280 16Kアパートの部屋は床が傾いている。生活に支障は無いが、気になり出すと波に揺られる船に乗っている様な感覚になる。特に机やテーブルは水平が出ていないと都合が悪く、足にかませ物をして凌ぐしかない。いくら古い建物でも床が傾斜している部屋は初めてだ。細部をよく見ると、どうやら初めから傾いていたようで、老朽化で崩れているのではなさそう。以前ニューヨークで借りたアパートはバスルームの天井が湿気で崩れた経験もあり、細かいことにこだわるとニューヨークのアパート生活は出来ないことは承知しているが、どれだけお金を出したら満足出来る環境が得られるのか。
部屋の壁は塗り立ての白で気持ちいいが、その乱暴な塗り方はイタリア感覚では有り得ない雑な仕上げ。ここに来て、イタリアの室内仕上げがいかに上等か改めて感じた。
ダウンタウンの安売り雑貨店で使い捨て出来そうな生活雑貨を買い込み、ニューヨーク生活の初日は部屋の掃除から。
大雑把なところや人目を気にしない気楽さがニューヨークの良さ。早いところこの環境に慣れなければ。

"Yellow Cab" と呼ばれているニューヨークのタクシー料金が明日から8年ぶりに値上げされるそうだ。値上げ率は25%とかなり大きく、初乗り$2が$2.5に、JFK空港からマンハッタンまでの定額料金は$35から$45に大きく跳ね上がる。ドライバーは南米からの低所得労働者が多く、そのため8年間も料金据え置きで来られたらしい。近年はドライバーが減少し、ハイシーズンにはタクシーが拾えない現象が起きていたそうだ。タクシーを利用する機会は多くないが、便利で安全なら多少のお金は出した方がいいかもしれない。

p Roma〜NewYork/東京では安一郎氏が結婚2004年05月01日(土) 
040501mame.jpg 210×280 15KFiumicino空港13:20発AZ610便。最近の空港は何処の国も警戒が厳しい。ただでさえチェックインに時間がかかるのに、受付開始時間は搭乗時間の1時間前。チェックインカウンターには長蛇の列。最近のイラク情勢でイタリアやアメリカは特に神経質になっている。先に人間のチェックインを済ませた後、犬の搭乗のため別料金を払い動物貨物として預けるのに1時間かかった。時間に余裕を持って空港に入ったはずが、我々が搭乗した頃には既に出発時間の13:20は過ぎていた。結局、到着便の整備とチェック、搭乗客の乗り込みが遅れたりで出発は1時間遅れた。しかし、なんとかイタリア脱出。好意で空港まで付き添ってくれた遠藤美和さんが居てくれたおかげで乗り遅れずに済んだ。今回の航空会社は"Alitalia"。犬の搬送料金は体重(10kg)のみの申告で、なんと76Euro(約10,000円)。成田からローマへの移動の際は"JAL"で、豆蔵の体重(12kg)+ケージ他の付属物(5kg)=17kgで搬送料金90,000円だった。この違いは何なんでしょう?。しかも我々の荷物も明らかに重量オーバーなのに何も言われずチェックインした。
ニューヨークまでは飛行時間9時間の予定。映画を3本観て時間を潰したら付いてしまう。1時間の遅れはなぜか飛行時間で帳消しになって、到着は予定通りのJFK空港16:20着陸。心配した豆蔵も無事アメリカ入り。搬送の扱いも問題なかったようで体調は良好。検疫も無事クリアした。再会した豆蔵の目頭に涙の跡が残っていたのが印象的だった。
タクシーに荷物を満載し、予め契約をしておいたアパート(East.2nd st.)へ。家主に挨拶して荷物を運び込み、無事移動完了。アパートの外観はまあまあ、そして内装もまずまず。とりあえず暮らしていけそうな空間で安堵。不満を言いだしたら切りがない。
近所で食事。週末、イーストビレッジの夜は賑わっていた。
東京では本日、鈴木安一郎氏と上野志麻さんが結婚式を挙げた。おめでとう。
寝床を整えて就寝。

p oKoNoMi-yAki〜2004年04月30日(金) 
040430miwa-okonomi.jpg 208×280 18Kローマに来た当時から何かと世話をしてくれたコーディネーターの遠藤美和さん宅で昼会食。メニューは「お好み焼き」。きざみキャベツとイカ、エビ、豚肉のトッピングで、かつお節にマヨネーズ。フォトグラファーの茜ケ久保由美さんと友人Mario Chiricotto、そして安藤夫婦。美和さんはコーディネーターをしながら現在イタリア料理の勉強中。これからが楽しみな人。由美さんはローマ生まれの日伊ハーフ。日本に住んだ経験は無いが日本語は堪能。感覚的にはには100%イタリア人でそのギャップが面白い。元気があって人なつこい魅力的な人。それぞれ個性的な人々とニューヨーク又は東京で再会を約束。
夜はミラノから戻った雪絵さんと"Taverna Romana"で夕食。しばしローマを振り返り、再来を約束。実績を持った大人としての発言は非常に説得力があり、その言葉に力が沸いてくる。本当にいい人達に巡り会えて良かった。少し歩いて、夜のコロッセオを観て帰宅。明日はNewYork。

p Karmen2004年04月29日(木) 
040429carmen.jpg 206×280 12K午前中、紙の修復家"Karmen Corak Rinesi"のアトリエを見学。スロベニア人の彼女は結婚後ローマに住み、国立現代美術館で修復の仕事をしながら、個人的にも紙をベースにした絵画の修復を手がけている。日本にも和紙の技術を学びに来た経験を持ち、アトリエにも書や経師の道具などを置いている大の日本びいき。彼女の性格とデリケートな作業が多いせいかアトリエはとても清潔で整理整頓が行き届いている。アトリエでは比較的小さいサイズの修復をしているが、モジリアーニのデッサンやシャガール、ミロの版画などが普通に置いてあるとことろが凄い。石のコレクションも面白かった。
"S.Maria.D.Pace"で「DECO ITALIA」展を見て、ローマ最後の街散策をしながら帰宅。
記念に"PACE"旗と銀のコロッセオを買う。
豆蔵は食欲回復。体調も良さそうで、落ち着きがない性格に戻った。ひとまず安心。

p 捨てる・捨てる2004年04月28日(水) 
040428mose.jpg 210×280 26K昨晩深夜に帰宅したとき、豆蔵の寝床に嘔吐物があった。その後、与えた食べ物は30分程で吐きだしてしまう。今朝の散歩では下痢。昨日、検疫所からの帰り炎天下長時間の歩きで吸水しなかったことが原因で脱水症状になった可能性が高い。一昨日、拾い食いしたポテトフライのせいか・・・。今日は断食させ、様子を見ることにした。渡航を控えているので心配。明日になっても回復しなければ病院へ。
人間側は荷物整理に勤しむ。成田を発つときに重量超過でかなりの料金を支払った苦い経験があるので、本当に必要なもの以外はどんどん捨てる。着古した冬物ものは割り切ってほとんど捨てた。季節が夏に向かっていることもあり、衣料は持ってきた量の半分以下になった。あとは移動前日にスーツケースに詰め込むだけ。入らなければさらに捨てる。

p 室内装飾文化2004年04月27日(火) 
040427yukie-wa.jpg 215×280 20K昨日の動物病院に続き、市内の動物園に付属した動物検疫所へ。昨日の診断書を添付して、犬の渡航申請をした。診断書は渡航前1週間以内の物が必要。念のため豆蔵も同行したが、既に健康診断が済ませてあるので必要なかったようだ。検疫所はすいていて難なく申請完了。ボルゲーゼ公園で少し遊んで歩いて帰宅。
午後、"Barberini"で鈴木さんに会い、彼女が手がけた超高級住宅の天井及び壁面装飾を見せてもらった。この邸宅は普段スイスに住んでいるオーナーが時々ローマに滞在するためだけに確保した別荘。通常はメイドさんが部屋の管理をしていて、ほとんど空き家状態だが、手入れは完璧。点検をするという名目で室内に入った。アールがついたり格子状に起伏がある高い天井に描かれた模様はロココ調と言うのか、かなりゴージャス。しかし空間や家具調度品とのバランスで違和感は無い。好みの問題は別として認めるべき質の高さがあった。実際に今まで見た個人住宅の室内装飾では一番お金がかかりそうな感じ。窓からはボルゲーゼ公園が見渡せる最高のロケーション。日本とはお金の使い方が違います。
夜は"YADO YUKIE YOKOO"で会食。里芋とカボチャの煮付けが最高に美味しかった。手巻き寿司やゴーヤチャンプルまで出て盛り上がった。イタリアに居ながら実は美味しい和食にありつけていることに改めて気づいた。東京で恩返しをしなければ・・・。

p 健康診断2004年04月26日(月) 
040426sora.jpg 210×280 8K快晴。5月1日の渡航を控え、検疫申請のため「犬」の健康診断をした。先月、狂犬病の予防接種を受けた際、一通りの診察はしていたので今回は簡単な内容で終了。診断書の発行と、ついでに鎮静剤の処方箋を出してもらう。搭乗する犬の重さがケージ込みで10kg以内だと客席に同乗出来るのだが、豆蔵は体重のみで既に10kgあるので貨物室に預けなければならない。搭乗の時、少しでも不安な気持ちにさせないように、鎮静剤を軽く効かせて飛行機に乗せる。もうろうとしている間にある程度の所まで飛んでしまう作戦だ。日本からの渡航時も鎮静剤を利用した。あまり効かせ過ぎると体に負担がかかり、後の健康に影響するのでそこそこに。到着まで持たなくても、一時的に安静になればあとは何とかなる。再会後のフォローは自分達で出来る。
動物病院からの帰り道は、遠回りして景色のいい道を選んで歩いた。ジリジリ照りつける日差しは、上着を脱いでTシャツになっても汗ばむほど。済んだ空に形のいい雲が流れて行く。最後にコロッセオを裏側から見る。入り口周辺は混雑しているが反対側にある高台から順光で見えるスポットを知る人は少ない。まぶしい緑の向こうに見えるコロッセオの姿はまた格別。自宅に戻り、缶ビールを開けた。

p Salvador2004年04月25日(日) 
040425salbadore.jpg 212×280 19K寒い。外は冬が戻ってきたかのような体感温度。冷たい雨、浮かない1日。
午後、抽象画家"Salvador"のアトリエを訪問。2005年の個展を控え20点の大作を制作中。彼の作品は直線で区切った画面の中に平面的な表現と空間的な表現が混在し、モチーフとして出身地であるシチリアのお菓子や記憶の風景を盛り込んだカラフルなもの。制作中の作品を含め、描き上げた作品を自らアトリエに運び込み、見せてくれた。外で会う時とは違う真剣な表情で「僕の絵をどう思うか?」などと積極的に意見を求めてくる。おおらかな表現でも部分の密な表現や独特の色使いに繊細さを感じることが出来る。ある年齢になっても正直に「思い」を絵に投影しているところが凄いと思った。
清潔に保たれた空間に漂う懐かしい絵具の匂いとSalvadorの真剣な表情が印象に残った。そして謙虚に時間をかけてじっくり仕事を進める姿勢を見て、改めて表現することの意味を考えさせられた。
肩の力を抜いて、しかし真剣に。

p NUNZIO2004年04月24日(土) 
040424nunzio-.jpg 192×280 17K鈴木さんの紹介でローマ在住の彫刻家"NUNZIO"氏と美術評論家"Ester Coen"氏のアトリエに遊びに出かけた。製麺工場跡のフロアを改装した場所で、ニューヨークのギャラリーのように大型のエレベーターが稼働する恵まれた環境。"NUNZIO"はチェーンソーでオーク材を抽象形態に形作り、バーナーで炙って表面を炭化させ「黒」いシルエットを空間構成する現代美術家。広いフロア3つにペントハウス、さらに地下室も確保している。各部屋は作業別に利用され、ペントハウスは現在改装中で、広大な屋上テラスとリビングが出来上がる予定。とてもアーティストらしい自由奔放な性格でアトリエには友人の訪問が絶えない。かなりの趣味人で持っていた"Leica"のデジカメに反応し、自分が持っている"M6","MP4","LEICA LEICAFLEX" やレンズを次々に持ち出し見せてくれた。コレクションまだまだあるそうだ。制作では「黒」にこだわり、艶のない炭の色にたどり着いたと思われる。現在は製造されていない"ターナー"のポスターカラー(黒)を本気で探していた。「わかる」感じが共感出来た。また会いたい人。
都心近くにアトリエが欲しい。
日中、短時間だが大粒の雹と豪雨に驚く。



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造形デザイナー安藤健浩の日々の雑感 / TADRoom Journal / CGI by nicky! /
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