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p 豆蔵、上機嫌。2004年03月02日(火) 
040302mame.jpg 162×280 29K昨日までのぐずついた天候から一転、朝から抜けるような青空が広がる。日が出ているわりに冷たい外気は逆に太陽光の暖かさを心地よく感じさせた。
一家で公園へ。毎日散歩中2回ほどウンチをする豆蔵は昨晩我々の留守中に盗み食いしたチョコレートの影響で、今日はゆるい便を3回出した。過去2回、小箱に入ったキャンディーを完食してかなり派手に下痢した経験があるが今回はそれほどでもない。チョコレートは犬に与えてはいけない食品のひとつだと聞いたことがあるが、食べさせている飼い主を見たこともあるし、最近は程度が過ぎなければと以前より神経質にならなくなっている。排泄完了、これで体調は元どおり。白い息を吐きながら走り回る豆蔵がいじらしく思えた。

ニューヨークへの移動は2ヶ月後、そろそろ狂犬病予防注射の段取りをしなければならない。予防接種が済んで一ヶ月以上経過し、かつ健康であればアメリカ入国の動物検疫は問題ないはずだが、イタリア出国時に条件が揃っていないと取り返しのつかないことになるので、抜かりなく手続きしなければならない。形式的には犬をイタリアからアメリカに「輸出入」する手続きをすることになる。
豆蔵は日本からイタリアへ、イタリアからアメリカへ、そしてアメリカから日本へ、合計3回の輸出入を経験する予定だ。この中では日本の検疫がいちばん厳しく、15日間の検疫係留が義務づけられている。日本は島国であり、過去50年に渡り狂犬病が発生していないため諸外国からの動植物の輸入には慎重に対処している。もっと厳しいイギリスやハワイなどでは3ヶ月とも6ヶ月とも聞いているので、ブリーダーでもないかぎりペットとしての国間移動は現実味がない。
飼い主のエゴで海外に同行させられる豆蔵にとっては精神的にも肉体的にも負担が大きいのは分かっているつもりだが、「人に付く柴犬」一緒に過ごすことが豆蔵の幸せだと信じて我慢してもらいます。

p Ottaviano2004年03月01日(月) 
040301vaticano.jpg 208×280 11K今朝も雷と雹、そして断続的な雨。
2004年、早くも2ヶ月が経過。2月が29日まであったことで今年が「うるう年」だったことを思い出す。正直、スケジュール帳を常に持ち歩く生活から離れた今の僕には2月が1日多くても何の影響も無い。
と、言い切ると何の予定もない怠惰な生活をしているように聞こえるが、これが全くその通りなのである。強いて言えば豆蔵の世話は必ずしなければならない重要な日課で、散歩や食事は必ず自分でする。あとは何時に食事をしようと、何処で何をしようと勝手に出来る。むろん、夫婦共同生活なので奥様とは何かとタイミングを合わせる必要はある。
語学学校に通った時期は朝から慌ただしく出かけたが、今は特別な事がなければ早起きはしない。しかし、歳をとったせいか遅くても9時頃には起きてしまう。(遅いか?)それからゆっくりと1日が始まる。
ローマ滞在開始2ヶ月程度で観光気分は消えたが、さすがにローマは見るモノが尽きず、まだ見たい場所はたくさんある。本当に毎日ガツガツ歩けばかなりの量をこなせるが、ゆっくり消化して「生活」とともに街の空気を楽しむことに意味があると考えている。「旅行」と「生活」は時間の流れ方が違うものである。東京との絡みも若干あり、黙々と部屋に閉じこもって仕事めいたことをして過ごす日々もある。
そして蓄積していくアイデアは貴重。
「閏年」は広辞苑によると「潤いのある年」とある。通常の年より1日多いから潤うのか、雨が多いから潤うのか。僕にとって今年が「潤いのある年」であるかは未だ解らない。
"Ottaviano"のカメラ店に立ち寄った後、歩いてサンピエトロ広場へ。
円形の空間から見上げると晴れた夜空にオリオン座が見えた。

p 雹(ひょう)〜晴天2004年02月29日(日) 
040229tenki.jpg 202×280 22Kパワーブックに詰め込んだデジタル写真の記録をたどったらローマに雪が降ったのは1ヶ月前の1月23日金曜日だった。それは数年に一度のめずらいしいことで、たとえ降ったとしても積ることはないそうだ。
そういえば雪が降った日、街ゆく人が浮き足立っていたのを覚えている。
そして今朝、昨晩から続いた雷に続いて降った雨の音が急に激しくなったので、外を見ると雨は大粒の「雹」(ひょう)に変わりバラバラと音を立てて地面に降り落ちていた。
確か週間予報で日曜は「雪」の可能性を示していた。形は違うが雨が凍って落ちてきたことに変わりない。
その冷えた空気は雪の匂いがした。
その後みるみる雲は流れ1時間後には晴天。清々しい気分で豆蔵と公園へ、日曜日ということもあり公園には多くの犬が走り回っていた。いつもより多くボールを投げた。
天気予報、当たらずとも遠からず。今週の予報にも雨と雪のマークが続いている。
異常気象、今シーズンローマにあと何回雪が降るか。
明日はもう3月、来月も健康で。

p NAPOLI2004年02月28日(土) 
040228napori.jpg 210×280 13Kナポリのカポディモンテ美術館(Museo di Capodimonte)で"Hiroshi Sugimoto展" を見た。3年前、スペインのビルバオ・グッゲンハイム美術館で初めて見た緻密な写真作品は以来記憶に留まったままの印象的なもの。はじめはローマから展覧会のためだけにナポリまで行くのはもったいないと考えていた。が、見たい気持ちと会期の終了が迫ったところで気分転換を兼ねての小旅行も良しと思い立ち、本日「日帰りナポリ」を決行。
今回は以前見た「蝋人形のポートレート」作品の他に「海」シリーズと「建築」シリーズを新たに見ることが出来た。作品は全てモノクロ。それらの繊細な画像は見ると改めて写真の魅力にとりつかれてしまう。美術館の常設展空間も充実。いいモノを見ると単純にやる気が出る。熱しやすく冷めやすいイヤな性格。
ついでに行列が出来るラーメン屋ならぬ、行列が出来るピザ屋"Lantiga Pizzeria"に寄って空腹を満たす。2種類しかないピザメニューは両方ともトマトベースで表はパリパリ中はシットリの焼き具合。ペロッと一枚食べられるのは美味しい証拠。
再び、ユーロスターでローマへ。約1時間45分、ナポリは近い。

p Auditorium2004年02月26日(木) 
040226lenzo-piano1.jpg 210×280 18K建築家レンゾ・ピアノ(Renzo Piano)の設計で2002年の4月に完成した"Auditorium Parco della Musica"
タイミング良く、日本人の太鼓パフォーマンス集団"「鼓童」"の公演があり、舞台とともに建築も観賞出来た。
サナギのような独特の外観を持つ建造物は構造材として「木」が多用されていて斬新な形態なのに暖かさがある。ホール内もおそらく音の共鳴が考慮された有機的な起伏の天井と木の質感で心地よい圧迫感があり、照明が落ち演奏が始まると和太鼓が出すシンプルで迫力ある空気の振動と合わせて巨大な生物の体内にいるような安心感に包まれた。
レンゾ・ピアノはパリのポンピド ー文化芸術センターやヌメアのチバウ文化センターなど斬新な形態や素材を使い崇高ともいえる建築を数多く設計している。エルメス銀座店のガラスブロック建築も彼の作品。
感激、僕にとって「鼓童」はレンゾ・ピアノ建築のBGMだった。
次は"リチャード・マイヤー" (Richard Meier)ですね、高松しゃちょう。

p PACE2004年02月24日(火) 
040224peace.jpg 209×280 18K2002年中東情勢が悪化した頃から流布したイタリアの平和の標である「虹色の旗」が目につかなくなったのは、その数が減ったことより僕の興味が薄らいだことに原因があるだろう。ニュースでは現在もテロの話題が絶えないのに、大きな問題が起ったときだけ世論は動く。平和を願う気持ちがあっても日常生活に関わらなければつい忘れてしまう。イラクに入った日本の自衛隊は何をして過ごしているのだろう。日本のニュースはインターネットでチェックしているが、最近の自衛隊活動を伝える記事は目にしない。イタリアでは日本自衛隊はニュースにならない。他人事のようで不謹慎だが、それが現実。イタリアのベルルスコーニ首相は1ヶ月間姿を見せないと思ったら、整形手術をしていた。

夜、大貫さん宅での夕食会。ローマ三越の鈴木さんと雪絵さん、そして我々夫婦。大貫さんの手料理で、充実した時間。ローマの夜は暖かい。

p 桜?。桃?。2004年02月23日(月) 
040223sakura-.jpg 210×280 27K函館に設置したネオン作品の不灯は、その後デザインドライブの高松氏が間に立ってやりとりをしてくれたおかげで、現地業者の修理でトランス交換の軽傷で済んだ。一時はネオン管自体の交換かとも予想されたので、ローマ滞在中の身としてはたいへんに気を揉んだ。本日、高松氏からのメールで修理完了の知らせを受け、ホッと胸を撫で下ろす。
電気モノの作品設置は必ずメンテナンスの要項を作っておくベシ。勉強、ベンキョウ。
ローマは春である。街路樹の桜が咲いていた。杉の木からは煙のように花粉が空中に流れ出ている。豆蔵もクシャミが多い。鼻をカミ過ぎて鼻の下が荒れた。

p 雨、後曇り、後雨2004年02月22日(日) 
040222trastevere.c.jpg 210×280 23K"S. Cecilia in Trastevere"はベルニーニ彫刻がある教会。曇り空を甘く見て傘を持たずに出かけ、ずぶぬれで辿り着く。雨が降ると何処からともなく歩き売人が現れ3ユーロぐらいから買うことが出来るが、わざと傘を持たずに出かけてきた自分に対して買うのが悔しくて雨宿りしながら歩ききってしまった。幸い教会から出た頃には雨足も衰えて、その後は濡れずに歩くことが出来た。夕方からテスタッチョと呼ばれる下町でワインを飲んでそのまま夕食へ。75番バスがカブール通りとテスタッチョ界隈を行き来していることを知った。

p 週末、雨、少々花粉。2004年02月21日(土) 
040221shimi.jpg 210×207 9K今週は雨続きの暗い空が続き、公園には雨水に押し流された砂や土が"けものみち"のようなラインの溝を作り、一週間ぬかるみが乾くことは無かった。塀に浮き出た雨水のシミがキレイなグラデーションをつくっていた。気温は上がり、既に冬の匂いを忘れてしまった。厄介なことにイタリアにも花粉が飛散しているらしく、クシャミが多くなってきた。湿度がある方が気管は楽なのでそれはそれでありがたいのだが、こう雨が続くともともとの出不精がさらに億劫になる。
いつもに増して、充分すぎる睡眠を取った。

p TANGOS2004年02月20日(金) 
040220tangos.jpg 200×249 10K20:00、YUKIEさんとビニョーラ通り(Vignola)のエノテカで合流し、Flaminioの"Teatro Olimpico"で公演されているタンゴミュージカル"TANGOS una leggenda"を観賞した。タンゴは見慣れない事もあって新鮮な気持ちで観ることができたが、舞踊としてのタンゴに物足りなさを感じたのは素人だからだろうか?
その後、その劇場と同じPiazza Gentile da Fabrianoに面したYUKIEさんの自宅におじゃまして、夜食をご馳走になった。界隈一の高層アパートの最上階でテラスも広々の彼女の自宅は羨ましい眺めを持つ落ち着いた部屋。
またしても長居して話し込み、ある話の中から共通人物が浮かび上がった。数年前留学でローマに滞在した芸大出身のMちゃんを知っているというYUKIEさんの話。・・・それは、ひょっとしてMさん?
ローマでの交流は東京でも続いていると聞きました。ぜひ報告しよう。
世界は広くて狭い。時間は深夜3:00を回った。



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